渋谷再開発~~再び「ビットバレー」になるか

投稿者:nakajima 投稿日時:火, 2017-12-05 04:31

 再開発が進む渋谷駅周辺だが、建設中の高層ビル「渋谷ストリーム」にグーグルの日本法人本社が入居する、と記者発表があった。渋谷が、IT企業が続々集結する「ビットバレー」の賑わいが再現するのか、と、マスコミを賑わせている。
特に、大喜びなのは渋谷駅周辺再開発を主導する東急グループである。グーグルの日本法人が発足したのは、東急グループの拠点ともいえるセルリアンタワーで、その後、六本木に移転してしまったが、そのグーグルが一回りも二回りも大きくなって「戻ってくる」とあって、「お帰りなさい、グーグルさん」という歓迎ぶりだ。
1990年代後半、渋谷駅周辺に当時のITベンチャーが集まった。東京大学、青山学院大学、慶応大学、早稲田大学などが近く、学生たちが共同でビジネスを起こすのに都合の良い地域だった。ベンチャーの勃興を目指して定期的にベンチャー起業家が集うイベントを催したが、主催者たちは「シリコンバレー」になぞらえて渋谷を「ビットバレー」と呼んだ。「渋い」(ビット)とデジタルの象徴である「ビット」を重ね合わせ、「谷」(バレー)を付けた。
ただ、ビジネスに適したビルが少なく、その後、マークシティビルやセルリアンタワーができて使用できる面積が広がって、多数のIT企業が集まってきた。サイバーエージェント、デジタルガレージ、アットマーク・アイティ(ITメディア)、サンブリッジ、マクロミル、ネットエイジ、ガイアックス、セールスフォース・ドットコム、ミクシィ、アマゾン、グーグルなど日本のベンチャーに交じって、外資系のIT企業も渋谷に拠点を置いた時期もあった。
 しかし、オフィスビル不足で渋谷を後にする企業が増えたが、ようやく、大型のヒカリエができて状勢が変わりつつある。DeNAやLINEなどが新たに渋谷に拠点を構え、賑わいを取り戻しつつある。そこに、さらに渋谷駅周辺再開発で、東急グループが次々に大型オフィスビル建設の計画である。その目玉としてグーグルを呼び戻す働きかけをして、その努力が実ったようだ。
 グーグルは起業家を生み出す「学校」でもある、シリコンバレーには、大手企業をスピンオフしてベンチャーを立ち上げる企業が周辺に群生する。渋谷がそうした連鎖を生み出す街になるのだろうか。日本の産業の活力が湧き出す源泉になってもらいたいものである。
 JASPAのメンバーも渋谷立地を考えてはどうか。活力をもらえるかもしれない。