10年間の個人的な総括

投稿者:nakajima 投稿日時:日, 2017-05-07 14:28

5月のJASPA総会で10年間務めて来た会長を退任する。
10年一区切りという意味もあるが、もっと大きな理由は総会前後の日に満で70歳を迎えることだ。古希は数えで祝うのだそうで、すでに昨年、古希を迎えている。最近の例にならっても今年で古希だ。60歳になって早々に会長に就任した時は周囲の団体の長に比べて、同年代か少し若いくらいだったが、10年経過した今は、周囲の業界団体で年長者があまり見当たらなくなった。
激動の時代に、もっと若い柔軟な思考の会長に任せるべきだという思いが数年前から強くなっていた。特に日本IT団体連盟結成の準備で他の団体と交流していると、若い会長、理事長の活力に圧倒されるようになった。
 私がJASPA会長を務めている間に、日本の情報産業の国際競争力は明らかに低下してしまった。特にインターネットが主役に躍り出て、米国や中国などで次々に若いベンチャーが急成長し、日本国内でもこうしたベンチャーが育ちつつある中で、JASPAとして対応する機運をリードすることができたか、というと忸怩たるものがある。
ただ、頼もしい動きはある。やや高齢化し、知恵の回らなくなった理事会に代わって、若手のメンバーを中心にした「22世紀フォーラム」、その発展形の「専任委員会」が発足し、ITベンチャーとは違った形で、新しい息吹を吹き込みつつあることだ。先端技術については、注目されている「超高速開発ツール」にいち早く取り組み、社会問題には「メンタルヘルス」や「障がい者支援」に組織として取り組むなどこれまでのJASPAとは感性の違う新しい方向が見えて来ている。
 会長が変わるのは良い機会である。
 JASPAの事業を棚卸しし、存続させること、もう廃止しても良いことなどを見極めて、その上に新しい事業を創造していってもらいたい。それができるエネルギーを蓄えてきていると思う。
 とはいえ、私もまだ、長い間、ジャーナリストとして情報産業、情報社会を観察し、実践してきた経験を捨てる気はない。これからもJASPAに寄り添いながら、この産業の発展のために活動を続けるつもりである。「お世話になりました」ではなく、「これからもお世話になります」というのが退任の辞である。これからもよろしくお願いします。